NotesとQtでWindows、Mac OS X、Ubuntuのデスクトップアプリ(その2 - 共有ライブラリ・作成編)
これからの操作は、基本的にMac OS Xを中心に話を進めます。WindowsとUbuntuについては、そのたびに補足していきます。
Qt Creatorで、共有ライブラリを作成します。
選択ボタンをクリックすると、次に進みます。
(画像のエラーはサンプルなので気になさらず)
プロジェクト名はここではntlxとしました。Notes/DominoのAPIについて日本語で書かれた下記の名著に掲載されているライブラリ「NTL」にちなんで付けました。
Notes/Domino APIプログラミング―C++とSTLによる実践的プログラミング
もちろん、この本やサンプルから多大なる影響を受けています。津田様、この場をお借りして感謝申し上げます。
あとは、使用するQtのバージョンやコンパイラ、使用するQtライブラリ(QtCoreだけで構いません)、初期作成するクラス(Statusとします)、ソースコード管理(Gitなど)を選択すれば、ひな形ができあがります。(続く)
NotesとQtでWindows、Mac OS X、Ubuntuのデスクトップアプリ(その1 - 環境編)
Notes/Dominoは元々クロスプラットフォームなグループウェアです。
QtはC++ベースのGUIアプリケーション開発フレームワークで、Windows、Mac、Linuxなどのプラットフォームで使用できます。
ここでは、この2つを組み合わせてみようという話です。
環境をまとめます。
Notesは最新の9.0.1を使います。
Qtは、WindowsとMacは5.6、Ubuntuは5.5を使います。
Ubuntuが5.5なのはOSが32bitで、Notesの動作環境としてUbuntu 64bitが含まれないためです。
Windowsは10 64bit、MacはSierra(10.12)、Ubuntuは12.10 32bitです。
コンパイラは、Visual Studioは2013、Xcodeは8.2、gcc/g++は4.6.3です。
これらの環境の元、できる限り1つのコードでW-M-Lのいずれでも動作するアプリを作ってみます。
今回目標にするのは、NotesのC API Toolkitに含まれるサンプルプログラムのエントリーとなる「basic/intro」「basic/intrwin」 のようなアプリを、Qtベースで作ってみます。この2つは、ユーザから受け取ったサーバ名とパスにあるデータベースから、そのタイトル文字列を取得して返すというものです。
ここで作成するNotes APIに関する実装は、いずれライブラリとして共有していきたいので、メイン+共有ライブラリという構成で構築します。
では最初に、Notes C APIにQtをラッピングして、Qt内で使いやすいNotesクラスライブラリを作ってみます。(続く)